私の指摘にプイッと顔をそらす真生。
そのブスッとした顔から、本気で嫌がっていることが伝わってくる。
だけどそんなの関係ないし。
こいつにどう思われようが、本当にどうでもいいし。
立ち上がって自分のバッグから消毒液と絆創膏を取り出した。
「文句言わないで。ちゃちゃっと終わらせるから」
「なんでそんなもん、持ってんだよ!」
真生が驚いたように私の手元を見て目を剥く。
「私もよく怪我するから」
きっぱりと答えると
「――やっぱり、サルだな……」
失笑されてしまった。生意気だ。
「助けてあげたでしょ」
「頼んでない! 余計なことするな!」
そして椅子から立ち上がり、逃げようとする真生。
