「藍田さん、この大きいほうは小次郎。銀二のお兄さん」
そんなドタバタ劇もなんのその、御子柴さんはにこやかにほほ笑みを浮かべて、ゴリラ兄さんを見上げる。
キツネっぽいエロ銀二のお兄さんがゴリラ小次郎!?
「全然似てませんね!?」
「おやじとおふくろ、それぞれに似たんだよ」
結構失礼なことを言ってしまったのだけれど、たいして気にした様子もなく、痛みから復活したのか、金髪の銀二がスックと立ち上がって体の前で腕を組んだ。
「ちなみに俺が母ちゃん似で、兄貴の小次郎が父ちゃん似」
「あ、そうですか……」
まったく興味ねー……。
と思いつつ、二人の顔を見比べる。
