『銀』なのに目が覚めるようなド金髪だ。ほっそりとしていて背が高い。
たれ目だけどくっきりとした二重瞼で、顔もわりとイケメンの部類だと思う。
「藍田茜です……けど」
「ほっほー! 茜ちゃんねー。うんうん、かわいいねー。年いくつ?」
「に、にじゅうにです」
「えーっ、女子大生!?」
「いえ、今年就職しまして……」
「フレッシュマンか! いいっ、俺大好き! 女子のスーツ姿って萌えるよねえ~♪」
「は、はあ……」
この人、私に数分前に投げ飛ばされたんだよね?
なのになんなの、このフレンドリーさ……。
不審に思いながら、銀二と御子柴さんの顔を見比べていると――
「この、ばかっ!」
銀二の後ろからヌッと大きな男が姿を現し、銀二の頭の上にげんこつを落とす。
