そう決意して、窓際に移動しカーテンを開けようと手にかけたその瞬間――
「お、おんなのこ……」
低くてハスキーな声が耳元で響いて。次の瞬間、太い腕が私の体に巻きついた。
変質者……!!!!!!!
右足を引き両腕を左右に開く。体に巻きついていた腕がその勢いで外れる。
逃がさないために左手で男の右腕手首をつかみ、腰を落とし、体をひねりながら立てた右腕を相手の胸に押し付け、男を床に叩きつけるために体重を移動させる。
「う、わああああ!!!!!」
男は情けない声をあげながら、床に叩きつけられそうになったのだけれど。
「ちょ、藍田さん、ストップ!!!!!」
