ん?


足元を見下ろすと、デニムをぎゅむっとつかんだ小さな手……。

そして私をまっすぐに見上げる、大きくてうるうるの瞳は、かすかに緑がかっている。

ぷくぷくほっぺはまろやかで、髪はきれいなウェーブがかかっていた。


お……驚いた。天使がいる。天使が私のデニムをつかんでいる。

地上に舞い降りた天使だ!
ちょーーーーかわいいよ!

なんだ、この子!



「でもっ……誰っ!?」

「まぁたん~」



のんびり答える天使。



「まーたん!?」



どこのまーたんだ!



「お母さんは?」



しゃがみ込んで尋ねる私。