別にいいんだけどね。






別にいいんだけどね。


誰にともなく、
開け放たれた窓に向けて呟いた。


「別に」
どうでもさ。


「いいんだけどね。」



窓から風が入り込んで、枯葉が入り込んできた。茶色くしわがれた、水気の無い葉。
似てるな、と僕は思った。


ピピピ
ピピピ

セットしていた時計が言う。


彼女に会いに行きなさい。



僕は体を起こしてベッドから降り、スリッパを鳴らして彼女のもとへ向かった。







きっとこの時計をセットした僕は
そうしてほしかったんだろうと
そう思うから。



ピピピ
ピピピ





会いに行って。
ごめんね
ごめんね


謝って

ごめんね
ごめんね


お前のことが好きで
殺したかったなんてそんなことはなくって
でもお前は死んでしまって


お前というのが死んだのと一緒で
俺も死んでしまって


今では、



ただの知らない


ぼくとあなたが
会話をしているだけなんだ。



ごめんね

ごめんな
ごめんね
ごめんな
ごめんね
ごめんな



ごめん。