そう、その一人とは皆さんのご想像どうり野々歌です。

「若葉みんなに挨拶を…」

先生の声が教室内に響きわたっても野々歌は窓の外をながめボーッとしていた。

「はい。はじめまして若葉奏夜(わかばそうや)です。よろしくお願いします。」

奏夜は黒縁のメガネに少しらんぼうにセットされた髪の爽やか男子だった。

「じゃあ、若葉の席は西條の隣りな。おい、西條。」

野々歌は先生に呼ばれているとはきずかずやっぱり窓の外をボーッとながめていた。

「おーい、西條。」

「西條。」×１０回

やっと、野々歌は先生の声にきずき…

「はひぃ。」

という変な返事をしてしまった。

「西條、人の話をしっかりと聞け。」

「すいませ〜ん。なんですか？」

「転校生に学校を案内してくれ。」

そう言われ転校生のほうに目を向けると……