はじめに口を開いたのは龍だった。

「立花さん、昨日はほんとゴメン。」

「え、なんで誤ってるの?迷惑かけちゃったのは私なのに。」

「迷惑なんかじゃねーよ。立花さんはちゃんと気持ち伝えてくれたのに、俺はちゃんと言えてない。」

「そんなことないよ。櫻庭くんはちゃんと正直に言ってくれたじゃない、、、」

「違うんだ、立花さん。俺あれから色々考えたんだ。」

「え?」

龍は顔を真っ赤にして

「俺考えてわかった。立花さんのことが好きなんだ。こんなこと言って立花さんを困らせるってことは分かってる。昨日は好きな人がいるって断ったけど、あれから立花さんのことがずっと気になってこんなことはじめてだったから、、、」

「はじめて?」

「うん。西條さんの時はこんな気持ちにならなかった。」

「てことは?」

「そう、つまり俺の勘違いだったみたい。ただ、憧れだったのかもしれない。俺本当は櫻庭家の[ようし]なんだ。櫻庭家に引き取られてからは幸せに暮らしてるだけど、なぜだか分からないんだけど時々淋しくなるんだ。だからどんな時も笑顔でいれる西條さんにすごく憧れてたんだと思う。」

「そうだったの。」

「ゴメン、急にこんな話して、でもこれだけはちゃんと言わせて欲しい。立花さん、、、いいや、未来さん俺はあなたのことが好きです。良かったら付き合ってください。こんなこといって未来さんを傷つけることは分かっています。心替りが早いやつと思っていただいてかまいません、けれどこれだけは伝えたかった。」

龍の話を聞いていた未来の目から涙が、ながれおちた。

「どつしたんですか?ごめんなさい俺がこんな事言ったから、、、」

「違うの櫻庭くん、嬉しいの。告白の返事させてくれない。」

「え、返事ですか?」

「そう、返事。」

未来はそう言うと、涙を浮かべながら最高の笑顔で

「私もあなたのことが大好きです。だから、お願いします。」

といった。

「いいの。」

「うん。」

そう言うとお互いに笑い合い優しくキスをした。