〜未来side〜

野々香に会ったのは小3の春のことだった。

私はその時はじめて幸人とケンカをした、ケンカの原因はたいしたことではなかったと思う。

私は子供のころ身体が弱かったためあまり学校に行けていなかった。

だが、勉強は家で家庭教師に教えてもらっていたため問題はなかった、逆にできすぎたくらいだった。

そのせいか、遊び相手と言えば幸人だけだった。

そのため、1人でも楽しいと感じるはずだと思い公園のブランコに乗ってみた、けれど淋しさがおしあげてきて楽しいとはみじんも感じられなくなってしまった。

家にかえろうと思ったがなぜか違う道を通ってしまい迷子になってしまった。

その時、野々香にあったのだった。

「どうしたの、あなた？」

その大きな愛らしい目に未来が映った。

未来は何かを訴えるように泣き崩れてしまった。

野々香はそれから自分の家に未来を招待し話を聞いた。

「野々香ちゃん、私ねとっても大切な人とケンカしちゃったの…」

「大切な人かあ。」

野々香は大人びた口調でこう言った

「私のお父様が言ってたの。ケンカをすることは良いことだって。その人のことをもっともーっと大切に思えるチャンスなんだって言ってた。だから私は仲直りが大切だと思う。だから未来ちゃんも勇気だして仲直りしてみたら。」

その日のうちに幸人と仲直りをした。

そして、未来と野々香は友達となり。

今では一番の親友となった。