『てかさ…冬嘉ん家…何か落ち着く。』
「…へ?そう?」
蓮はうん、と頷くとカレーを一口再びすくって口に運んだ。
…………。
「…ねぇ。
ずっと思ってたんだけどさ、蓮の左耳のピアスって何処のブランド?」
十字架のモチーフのシルバーのピアス。
蓮の特徴の一つ。
『これはCage』
……………。
「Cage!?
超高級ブランドの!?」
Cageとはセレブ御用達の一流ブランドだ。
アクセサリーを中心に扱っていて、めちゃくちゃ高い。
「ソレ…いつから付けてるの?」
『中3。』
へぇ~…中3でピアス開けたんだ…。
あたしは中学卒業してからだったなぁ。
「蓮っぽい。」
ピアスが蓮っぽい。
似合ってる。
蓮にはハットとかサングラスとかメガネが似合いそう。
格好良いだろうな。
『…何想像してんの?』
クスリと笑った蓮。
!?
「別にっ!?」
あたしの反応が、蓮には変な事をあたしが想像していた、と更に思わせてしまった。
『ぷっ。怪しい。』
「蓮じゃあるまいし!!
エロい事なんか考えてないからっ!!」
ニヤニヤ笑う蓮に向かって、あたしは顔が熱くなるのを感じながら言った。


