「蓮っ!!」
あたしは大きな声で言った。
『何?』
「昨日何の日だったでしょう!?」
……あたしの誕生日。
覚えているかな?
軽々しく言ったけど、あたしは内心怖い。
『……何だっけ?』
フッと笑って言う蓮。
…………え…
あたしの誕生日…覚えてないの?
けどさ。
普通、今のタイミングで笑うか?
あたしが疑問を感じていた時だった。
『…冬嘉。』
隣で歩いていた蓮が、あたしの後ろに来た。
そして、カバンをあさる蓮。
な………何?
「…蓮…何?」
『動くな』
な、何よぅ………。
チャラ……
…………っへ?
首筋に冷たい感覚。
あたしはふと首もとを見た。


