真由子達に連れて行かれて、いじめられた事。
三宅先輩が助けに来てくれた事。
離したら諦める、と言われ抱き合った事。
そこへ蓮が来て、自分達は別れるかもしれない、という事…。
全て話した。
泣きそうになった。
でも頑張ってこらえた。
柚は黙って静かに聞いていたが、みるみるうちにその目に涙が溜まっていった。
「ゆ、柚!?」
『そ、そんなの…いけないの真由子達だよ!!』
柚がそう言ったとき、教室の戸が開いた。
真由子達が来たのだ。
柚は真由子達を見ると、勢い良く立ち上がった。
その表情は、怒っているようだった。
あたしには、柚が何をするのかサッパリ分からない。
『真由子達!!』
柚は大きな声で言った。
教室内は静まる。
皆が柚と真由子達に注目した。
…な、何!?
『アンタら、冬嘉をいじめたんだって?』
柚がキツくそう言うと、クラスはざわついた。
『…は、はぁ?
何言ってんの?』
真由子達はあきらかに動揺している。


