「…ありがと。」




部屋に入ったあたし達。


そしてあたしはこう言った。





『んだよ。
やけに素直だな?』



ちゃぶ台をどかし、布団を移動させる蓮。





…悔しい。

今日は言い返せない。


もう勝てる日なんて、逆の立場になるなんて、
無理。







「…蓮って怖いもの無いの?」






あたしはそう問いかけてみた。

だって蓮は無敵って感じだし?






『んー…まぁ無くは無いけど。』

「何!?」




蓮はクスッと笑った。







『それは言わない。
いつか、言うから。』




………?


何だそれ。






「まぁ良いけど…」





今のあたしには蓮と戦っても勝てないし。







『じゃ、寝るか♪』



そう言って布団の上に座る蓮。



「…うん。」





あたしは布団の中に潜り込んだ。




隣合った布団。

もー恥ずかしいなぁ!!!








あたしはぎゅっと目を瞑った。




しかし、蓮は布団の上に座ったまま。




しかもあたしの方に視線があるような…?