「もう全然!!
モテませんでしたよ!」
『え~!?
超モテてそうっ!!
ってかあたしちょっとのぼせたかもっ!
出るね!!』
「あ、あたしもっ」
――――――
――――
――
『んじゃバイバーイ♪』
「はいっ♪」
濡れた髪の毛をタオルで拭きながら帰る。
…梢ちゃんは、蓮を好きじゃなくて…
ちょっと昔の彼氏に未練がある…のかな?
「はあーあ…」
もう!
戻ってどう接すれば良いんだしっ!!
過去も聞いた後だし…
なんか微妙に罪悪感?
あたしはのぼせたため、危ない足取りで部屋へと戻る。
あんまり足取りが不安定だったため…
Σ―ドンッ!!
「っきゃ!?」
誰か人?に当たったみたいだ。
あたしはよろけた。
「す、すみません!!」
顔をあげると…
『……どこ見てんだよ、コラ』
金髪の色黒の大きな男の人が、あたしの前に立っていた。
ぎ、ぎぃやあああッ…
(↑心の叫び)
「す、すっ…すみませんでしたっ!!」
『あ?聞こえねぇんだけど?』
こ、こここ…怖いぃ!!!
『ってか姉ちゃん…
可愛いねぇ?』
はああ!?!!?!
ち、近寄るなーー!!!!
男から香水と煙草の匂いがする。
っ………
手首を強く掴まれる。
男の力には逆らえない。
痛いっ……!!!
やだやだやだやだ!!!!
近づいてくる男。
あたしはこれでもか、というくらい強く目を瞑った。


