『何かね、今日は頑張って働いてたからお風呂早く入って終わりにして良いわよ、ってお母さんに言われたの。』
「そうなんですか…」
『あ!!敬語やめようよ!!
それならあたしが使えって感じだよね~♪』
楽しそうに可愛く笑う梢ちゃん。
もしも…
もしも梢ちゃんが蓮を好きだとしたら…
あたしに向かってこんな顔できる…?
あたしが梢ちゃんで、蓮を好きだったらこんな顔してない。
こんな風に喋ってない。
…蓮の事…好きじゃ無いのかな?
それとも…梢ちゃんが大人なだけ…?
…分かんないよ…
『蓮といつから付き合ってるの?』
…あたしには出来ない。
こんな笑顔で喋れる事。
あたしが子供なだけ…?
「えっと…」
夏だ。
体育祭が終わった後。
文化祭が始まる前。
夏…蓮に告白された。
「8月からです」
『へーっ!!
どっちから告白?』
梢ちゃんが蓮を好きだとしたら、悲しむかな?
「………蓮から…」
あたしが小さな声で言うと、梢ちゃんは目をまん丸にした。
『れ、れ…蓮からぁ!?』
物凄く驚いているみたいだ…。


