…何でだろうね……
涙が出そうになった。
『…冬嘉……』
あたしの体を優しくなぞる蓮。
自分じゃないみたいな声が出る。
恥ずかしくなる。
顔が赤くなる。
……本当に、蓮の言う通りだ。
蓮と居たら、幸せ。
あたしは思った。
心の底から。
優しくあたしを虜にさせる。
………蓮。
あたし、わがままで強がりで頑固でどうしようもないけど、
こんなあたしと居てくれるって言ってくれた蓮が好きだよ。
もうどうしようもないくらいなんだ。
「っ!!」
あ…っ…変な感じ……
あたしは温もりに包まれながら、意識が遠のいていった。


