目を瞑り、あたしの身長に合わせてかがむ蓮。
少し微笑んだその表情は、あたしをいじめる事を楽しんでいるに違いない。
蓮の長い睫毛。
整った眉。
筋のある鼻。
形のよい薄い唇。
…あたし贅沢だな。
蓮を占領してるなんて。
まぁ、あたしは占領されてる方かもしれないけどね。
『早く。』
急かす蓮。
!?
「っ…待って!!
心の準備…」
『準備遅い。』
「っうっさい!!!」
心臓はバクバクいってるし、顔は赤く熱く火照ってる。
そんなあたしを楽しそうに片目を開けて見る蓮。
……悔しいっ!
すうっはぁ…
すうっはぁ…
あたしは大きく深呼吸をした。
………よし!!!
あたしはギュッと目を強く瞑り、ゆっくりと蓮の顔に近づいた。
っ、
…………チュッ
触れるだけの軽いキスをすぐに済ませ、あたしはバッと後ろを向いた。
真っ赤な顔を見られないように。
『………もっと。』
っんなぁ!?!?///
「何恥ずかしい事さらっと言ってるのよ!?!」
やっぱ蓮には恥ずかしさという心は無い!!!!


