『どーしてって?』
「だって…
って何でも!!!」
『んとなぁ…
まぁ、理由あるけど…』
っ!!!
「な、何で何で!?!?
お、教えて!!!」
だってさすがに保護者とか先生居るのにキスなんて……
『ん~…じゃあ~…』
口の端を少しあげ、左目を右目よりやや細くする蓮。
………やばい。
絶対に何か企んでる時の笑顔だ!!やばい!!!!
嫌な予感!!!
あたしは咄嗟に感じた。
『冬嘉からキスしてくれたら教える。』
やっぱりぃい!!!!
何か今日こういうの多くない!?!?
「む、無理!!!ヤダ!!」
『ヤダとか失礼だろ…』
だってだって!
「は、恥ずかしい!!」
『いつも俺からじゃん?
俺はいつも恥ずかしい思いしてんだよ?』
嘘つけ!!!
恥ずかしさなんて、さらっさらないくせに!!!
『ほら、理由、聞きたいんでしょ?』
蓮独特の言い方。
強調するときは点で区切って疑問系にする。
もう蓮の事、大体把握できてる。
…前は全然知らなかったのにね。
少し前の事が、遠い昔みたい。
あたしは何だか可笑しくて、思わず笑った。
『んだよ』
そんなあたしの笑みに気付いてか、不機嫌そうに言う蓮。
「何でも無ーい♪」
『あっそ。』
…うわ…
もうちょっと興味持ってくれても……
『はい、キス。』
っ……
話題戻されたっっ!!!


