『1Eの皆さん、おめでとうございます!!
では後ほど、賞状をお渡しします♪』
絶対優勝出来たの、蓮のおかげだろ…
あんだけ人気あればね…
『では以上をもちまして文化祭を終わります!!』
…今年の文化祭。
ハプニングだらけで、まさかこんな事があるとは思ってませんでした。
思い出には残ったけど…
でもベストカップルを選ぶなんて行事、
絶対、認めませんっ!!!!
『良かったろ?
記念のキス出来て。』
教室に戻る途中、あたしは蓮と歩いていた。
「何処が!!意味分かんないんだけど!
超恥ずかしい!!!
あんなとこでキスしちゃダメ!!」
『ふーん、二人っきりなら良い訳?』
「…っ違ッ…!!!」
『冬嘉ぁ♪』
………出た。
今回の文化祭、嵐のお母さん。
「何!?」
あたしはちょっと強気に言った。
『あらま、怖いわ~本当に女の子?
蓮君、とっても格好良かったわ!!
いつでも良いから家に遊びに来てね♪』
…お母さんが会いたいだけでしょ。
お母さんはすっかり蓮が気に入ったようだ。
『有難う御座います。』
蓮がそう会釈すると、お母さんはニコッとして、あたしの方をチラッと見た。
゛仲良くね゛
確かにそう口パクで伝えられた。
そしてお母さんは帰っていった。
はぁ~……
『…お前のお袋さん凄ぇな。』
「…まぁね。」
クスクス笑う蓮。
……恥ずかしい…。
っあ!!!
「っねぇ!!
どーして公の場でキ、キスなんかしたの!?」
それが聞きたかったの!!


