『…うっ…』
………ん?
機械を通したような声が震えているのが背後から聞こえた。
あたし達は振り返った。
そこには、感極まったのか、目を潤ませ泣いている実行委員長がいた。
え!?
『…っ…な、何と素晴らしいのでしょうか!!
二人の愛!!絆!!信頼!!
二人なら、生涯共に道を進んで行くでしょう!!』
大袈裟な台詞をつっかえつっかえ言うと、体育館はワーッとなった。
ブーイングする女子。
でも祝福の拍手をくれる人もいた。
実行委員長…大丈夫?
(↑え)
『俺、格好良いだろ?』
蓮がクスッと笑う。
…出た、俺様発言。
いつもなら反論するけど今日は特別だよ。
「……格好良いよ。
凄い格好良い。
……ああ~~もう!!」
何だか言ってる途中で恥ずかしくなり、後の言葉を濁す。
『…冬嘉……まじで言ってる?』
驚いた表情の蓮。
し、失礼な!!
あたしだって時には素直になりますよっ!!
『っひどい!!
人がせっかく素直になって勇気だして言っ…!?』
その瞬間。
あたしの言葉は遮られ、体育館が静まった。
………何…で……
あたしの顔は真っ赤だと自分でも分かる。
そして…どうしようも無いくらい心臓が暴れているのも分かる。
ギャアアアアッッ!!!!!
ヒューヒュー♪
キャアアアアッッ!!!!
ここは学校だぞぉ!!!!
よし!!一面に飾るぞ!!!
写真撮れ!!!
そんな声が聞こえても、あたしの頭は真っ白。
………何故なら…


