『行かせねぇよ…
アイツの所なんて…』
…っ………蓮…
「い、行く訳無いっ!!」
゛離さない゛
そう言われて、凄く嬉しい。
あたしの単純な心は晴れる。
ごめんね、迷惑かけて。
我が儘で。
お願い、こんなあたしにも言わせて。
「………あたしだって…離さない…」
…素直にならなくちゃ。
時間はかかるかもしれないけど、蓮に気持ちが伝えられるように。
思ってるだけじゃ、蓮には分からないんだから。
言葉にしなきゃ、蓮には伝わらないんだから。
『…可愛すぎんだよ、ちくしょう。』
幸せです。
温かいぬくもり。
これに包まれて。
優しい瞳。言葉。
全てをありがとう。
ねぇ、何があっても、一緒だよ?
馬鹿にされるかもしれないけど、今の2人になら永遠はあるのかもしれない。
大袈裟だけど、今の2人になら一生って言葉が叶うかもしれない。
……それは、あたしの望みだよ。
あたしから少し体を離し、顔を近づけてくる蓮。
……っ。
格好良すぎんだよ、ちくしょう。
熱い吐息と視線を感じながら、あたしはそっと瞼を閉じた。


