『俺と一緒に居てくれるよな?』
………え…
あ…
「当たり前じゃんっ…」
あたし達の周りは人がもう少なくなっていて。
1E前の廊下には、あたしの声が響いた。
『アイツの所なんか、行かねぇよな?』
悔しそうな、苦しそうな…不安そうな。
あたしだけじゃない。
蓮だって不安を抱えている。
だからあたしを廊下で待っててくれた。
だから今、こんな表情の蓮が居るんだ。
…………ッ…
溢れる想い。
溢れる涙…
こぼさまいと懸命に努力しながら、あたしは蓮を真っ直ぐ見つめた。
「…馬鹿っ!!
い、行く訳無いから!!!
あ、あたしは…蓮じゃなきゃ…
れ、蓮が…す、す…好きだか…っ!?!?」
突然、蓮が顔が真っ赤かのあたしの体を強引に包み込んだ。
「…ッれ…ん…?」
『…離さない。』
ぎゅうっとあたしがつぶれるくらいの力で抱きしめてくれる。
あたしはその言葉が欲しかったんだ。
蓮の気持ちも知らないで。
「………馬鹿…」
もう、蓮のせいで涙腺壊れるよ?
自分勝手でごめんね…?


