『はぁ?
何でも良いじゃん。』
意味不明!!
このドドドS男!!!!!
「良く無いー!!!!」
『何がそんな不満なんだよ?』
ハハッと笑う蓮。
…そういう所。
そういう所だよ…!!
「だってさ…!!
いっつも主導権は蓮が持っててあたしに優しくしてくんないし、今は答えはぐらかすし…
蓮はっ…何ていうか…
言いにくいけど…
重大視して無いっていうか…
もうちょっと感づいて欲しいよっ!!」
蓮は嫉妬した事ある?
蓮はあたしでいいの?
゛学校一のモテる人゛
その言葉が嫌なの。
そんな人があたしなんかで良いの?
蓮は告白してくれた。
けど、それでも、不安になるの。
゛大丈夫だよ、好きだよ゛
そういう言葉がもっと欲しい。
はぐらかして、いじめて自分のペースに飲み込ませる。
…あたし我が儘?
あたしの馬鹿…。
ぎゅっと瞳にこみ上げる熱いもの。
鼻の奥がじーんとして、眉間に自然と皺がよる。
………あたしは…
『……冬嘉』
「…………」
怖いよ…
つい勢いで言っちゃった…何言われるか怖い。
『………お前さ…』
優しい瞳。
ああ、そうか。
あたしがこの人に飲み込まれてしまうんだ。
この人が飲み込んでる訳では無い。
あたしが吸い込まれるようにフラフラと自ら望むんだ。
…だからこんな思いになってしまったのかな。


