『本当の事、言って?』
突然、真顔になる蓮。
………っ。
あたしはグッと唇をかみ締める。
言えるよね?
あたしは…蓮には何でも言える。
蓮も…あたしには何でも言える。
そんな関係になりたいんだ。
「……あのね…」
あたしがそっと口を開いた。
……その時。
『冬――嘉ぁあッ!!!』
後ろからの叫び声にも近い、あたしの名を呼ぶ声がした。
あたしと蓮はビクッと体を震わせた。
んなッ…何なのよぉ!!!
邪魔すんなぁあ!!!!!
そう言いたい気持ちをこらえつつ、あたしは振り向いた。
「へっ……?」
そこに居たのは…
短い黒い髪。
ニコニコと笑っている。
白くまとめた服装は、授業参観など用の服装の一つ。
『冬嘉っ♪
やっと見つけたわよ~』
楽しそうに笑うその人。
紛れもない……
あたしのお母さん。
「お…お母さん……」
『……は?』
そんな声があたしの前から聞こえる。
蓮が困惑しているようだった。
…蓮が…
……蓮…が…
れ ん
Σや ば い っっ!!!
お母さんに蓮が居る事
ばれるぅぅう!!!!!!


