先輩…ごめんなさい。
先輩からそう言われるなんて…考えてもいませんでした。
…迷惑かけたな。
この先、色んな事を相談する事、出来ないの?
先輩は……
凄く優しかった。
その優しさに甘えてごめんなさい。
あたしは、1Eへと向かった。
無性に、あの人に会いたかった。
いまだに凄い人混みを掻き分け、掻き分け………
「……れ…ん……」
1Eのホストクラブの入口の前に蓮がいた。
蓮はあたしに気づくと、安心したような笑みを見せた。
「…どうしたの?
何で…中に居ないの?」
あたしは蓮の元へ駆け寄る。
『…長かったから。』
………へ?
長い?何が?
あたしが蓮の言葉が理解出来ず、きょとんとしていると…
『…三宅って奴に連れて行かれて……
ちょっと時間たってたから。』
………へ?
『……まだ分かんねぇのかよ…』
蓮はそう呆れたように言うと、あたしの耳元に顔を近付けた。
『………心配した。』
甘く、低音で囁かれた。
「…っひゃ!?」
息!!息かかった!!
『驚きすぎだろ』
平然とする蓮。
「…馬鹿っ……!!」
心配した……って……
あたしと先輩が長い時間居たから……だよね?
口では馬鹿とか言いながらも、嬉しすぎる。
『……ったく。』
蓮もそんな言葉を言いながらも笑ってる。
…………でも………


