その時。


『『『きゃぁああっ!!!』』』


女子の悲鳴が教室を包み込んだ。


耳を押さえたくなるくらい、高い大きい声が響く。





誰かが教室に入ってきたらしい。




もうさすがに誰が入ってきたか分かるよ・・・。








『冬嘉♪』






・・・・・・・やはり。



あたしは呼ばれた声の方を向いた。


そこには予想通りの・・・・蓮がいた。




蓮はニッコリと笑っていつもに増して上機嫌そう。



蓮はあたしに手招きすると、あたしは柚に断り蓮の元へ駆け寄った。






『『『きゃぁぁぁあ!!! ピシャン


女子の悲鳴がする教室のドアをピシャリと蓮が閉め、蓮に手を引かれ歩き出した。



長い足の蓮。


普通に歩いているつもりなんだろうけど、あたしには速くて、それが何だか嫌味に感じられてムッと来る。




ずるい!!!
神様の不公平!!!!!





そんな事を思っていると、たどり着いたのは、人気のない階段の踊り場。




・・・・・・・?



話し始めずにいる蓮を不思議に思っていると・・・