「ちょ、ちょっと、先輩。」 「…なんだよ。」 「もういいですよ。…すみません、先輩。あたし、トロンボーンしか嫌なんで。トロンボーンしか、吹きたくありません。」 …ほら見ろ。言ってくれんだよ、彩乃は。 嘘だってわかってても。