「……お兄ちゃん、彩乃ちゃんきたよ」





「なに!?」






そう言えばお兄ちゃんは慌てて飛び起きて、髪をセットしはじめる。






ふふふっ、おもしろい。



きてるわけないのに。






「嘘だよーん。」





べっと舌を出すと、





お兄ちゃんはすごい形相で睨み付けてくるけど、髪はぴょんぴょんにはねてるし、服はよれよれだし、一日中ベッドにいるせいで、ふらふらしてるから






全然怖くない。





なよなよしてて、今にもベッドにたおれ込みそう。