「え、あ、ぜ、全然いいよ。お願いしてるのはこっちなんだし……そ、それより先輩は大丈夫?」 「大丈夫だよ。あの人しつこいからな。」 「あ、の人?」 「うん。俺の先輩の須藤 みおり。 しつこい人で……好いてくれてるんだけどまだ部活忙しいから。」 好いて、くれている。 "まだ"付き合っていない。 そっか、そのみおり先輩と耀くんは、両思いなんだ? だから、耀くんの音は、あんなに澄んでいて綺麗な音なんだ。 みおり先輩が、"いる"から。