「正当防衛だ。それを“俺から自分の身を守る為に”使ってみろ。」 「―――っ!!」 ぎゅ、と。冷たい感触が、頭の中を浸食した。 彼は冷たい目で、あたしを見下ろしている。傷付けて、あたしにこれを“使わせよう”としている。 魂胆は見え見えなのに、ナイフを掴んだ手が震えるのは――何故。 「―――どうした?」 「…、っ………ぁ…」 「怖いか?」 「―――。」 イヤ、嫌嫌嫌。こいつに全部“壊される”。全部、全部、恐怖、ナイフ、手、手が赤、