あたしは、こういう人間だ。 「情けない姿を、敵意剥き出しの相手に見せてもいいんですか?貴方にも、プライドは有るんじゃないんですか?」 「………チッ」 熱が冷めていき、彼の“中身”も急速に冷えていくのが手に取るように分かる。 あたしは無神経で、嘘吐きで、しかもそれを盾に生きてきた人間なのだ。 鶴来さんはあたしを見下すように睨みつけると、――― 頭が真っ白になった。