綺麗な奴だった。 笑いもしない奴だけど、その分顔が綺麗に映える。まるで生き方を熟知したみたいな強い目でもあった。 今度話す時は、“此処”について話してやろうと思う。あいつ、何も知らないだろうし。 もしかしたら退屈過ぎて、俺が料理を出すのを待っていたりするのかもしれない。 そんな風に台所で考えていると、扉が開いた。 入ってきたのは柔らかな垂れ目をした、俺よりも断然“上”の男。 「輔さん」