雨なんて関係なかった。 出口はすぐそこだった。 襖の向こう側、いつもあたしが眺める中庭へ続く広い窓。鍵は内側にある。出口かどうかは一か八かの賭だ。 けれどあたしは此処で立ち止まる訳にはいかない。 此処でいいように利用され、自滅に追いやられる程馬鹿じゃない。 死ぬわけにはいかない。 ――貴方を置いては、何処にもいけない。