首を傾げるオーナー。酒を俺のテーブルの前に置くと、そいつは「どういう意味だ?」と問う。


俺は肩を竦め、酒をグラスに注ぎクッと傾けた。

炭酸を飲むような感覚が、喉元を流れていく。目を細め、グラスをテーブルに置いた。


「ストッパーが居るんだよ、その獣には。けどそいつが居なけりゃ大爆発、ってワケ。」

「へえ、じゃあ今回は居なかったのか。」

「…何かあったんだろーな。」

「お前、知り合いなのか?」

「――…いや?」


嘘をついてみた。

とりあえず後で連絡してみて、まあ出なかったら捜してみるか。本当何があったんだろーな。