~桜花~




色摩君に伝えると、そうか、と言っただけだった。




傷口はもう治っているはずのに、色摩君が私の頬から手が離れない。




どくん



まただ、




また高鳴ってる



「今日のところは帰れ」



もう一度体育館倉庫の裏に移動した私達は剣を数珠に戻した。




「今日はありがとう」




「だから俺は何もしてな」




「それでも、ありがとう」