鬼は普通の人には見えないこと。
みんなにはただ強い風が吹いているように見えること。
ただ、鬼が喰われる人間には瞬間的に見えること。
これは多分人間の潜在意識のようなものではないのか、ということだった。
人は死ぬかもしれないと分かった時にとてつもない生命力に対しての力を発揮するだろ?
との事で。
そして剣を持った瞬間、私達も見えない者、になるそうだ。
校舎の中で私達は二手に分かれることになった。
私が最初に向かった先は体育館。
今日は剣道部の練習の日。もしかしたら――そう思うと気が気じゃなかった。
ドアを勢いよく開けると
その後ろに――――いた


