~桜花~






おばあさんの話を一通り聞いた私は、一人で帰れると言ったのに、態々送ってくれた。



「女の子やし、一人は危ないで」



そう茶目っ気たっぷりな顔をしておばあさんが言ってくれた。




先を歩く色摩くんの背中を見ながら、頭の中でも今日の事がぐるぐる回っていた。



いきなり言われたって正直どうしていいのか分からない。



先を歩く色摩君は、一体どんなことを想っているんだろう?





鬼と戦って怖くはないのかな


「色摩君..」