い草のいい香りが畳から感じる。
目の前に出されたお茶はまだ熱いらしく、湯気が立っている。





横に視線をそらすと小さな池が見えた。




ここは色摩道場の奥にある和室。





私は今、色摩君の家に来ていた。





突然現れた、巨大な化け物。
それがいきなり私に襲いかかってきて、危なかった所を色摩君が助けてくれた。



そして私のこの胸元の痣から――――剣が出てきた。



夢のような本当の話。



あの後いくら頬をつねっても、何をしても何も変わることが無く。



何よりも、私の体がまだ覚えていた



色摩君の体温を