~桜花~





でも夢でも現実でも




私はこうして見守っていることしかできない。




せめて竹刀があったら!




視線の先では色摩君が懸命に化け物と戦っている



あ、違う、もっと脇から入った方がいいのに、なんて




この状況ですら剣道の事を考えてしまう。





どうしたらいいのか迷っていると、色摩君が私の目の前で跳ね飛ばされた。





「し、色摩君!」