やった、勝った!




心の中で安堵しながらガッツポーズ。もちろん、これも心の中で。


冷静さを装ってお辞儀をして、自分の場所へと戻った。





「お疲れ」



防具を脱ぐとすぐ隣にいた先輩が小声で声をかけてくれた。





「お疲れさまです」



「あんたの勝ち、絶対に無駄にしないから!」



「はい、お願いします!」



そう言って次の試合に向かった先輩もわずか5分で試合に勝ってしまったのだ。



そしてその結果、私達桜花高校剣道部は桜ヶ丘高校剣道部に勝った。