~桜花~




防具や胴着の匂いが剣道が出来るのを実感させてくれる。


竹刀をぎゅっと握った。


うん、いける



「はじめ!」



合図と共に精神を相手に集中させる。



頭の中を空にして、


だけど相手の動きをよく読んで


決して流されないように、



相手に飲み込まれないように。



竹刀を相手に向ける。


少しずつ距離を詰めながら、相手を威嚇する。


少しの乱れを見つけ、そこに全神経を集中する。


「面ー!!」


私の声と共に審判役をしていた先輩がそれまで!と制止の声を上げた。