「寧ろそっちの方が好都合だな。女子に呼ばれる確率も減るし」
あ、そっちですか
「でも!」
この前の彼女に誤解されないんですか?とか思ったり。
「何だよ」
「べ、別に」
どんだけわたし、色摩君を意識してるんだろう
渡り廊下を通ると、すぐ前に体育館が見える。
どちらか、というわけでもないけど、繋いでいた手は離れてそれでも並んで歩く。
扉の向こうではみんなの声が聞こえる。
「そういえば色摩君、誰に用事があるの?」
扉を開ける手を止めて色摩くんにきいてみたけれど、色摩くんは厳しい顔を更に厳しくした。
「色摩くん?」


