~桜花~




剣で鬼の腕を切ったのか、長い手が私の近くに落ちている。



「何やってるんだ」


「ごめん」



「集中しろ」



「うん」


集中する、それはわかってるけど。

どうやって戦う?



桜麗剣は通じないし、速さも、何もかも私より上だろう。



ならーー



「俺に考えがある」




色摩君はそう言うと走り出した。