~桜花~




「そんなわけで、暫く色摩くんとは別行動になるから」




放課後、部活前に色摩君と話をするかあったので今日の事を話すと、色摩くんは分かった、とだけ言った。




なんだかさっきの事があったせいか気まずくて。



視線は地面に落としたまま



今視線があったら、あやふやな気持ちに名前がついてしまいそうで。




「そ、それじゃあ」




早々に立ち去ろうとした私の腕を色摩君が掴んだ。



「え?」

手には何かを握られた。




それを確認すると色摩君は歩いて行ってしまった。




誰もいなくなったのを確認して手のひらを開いてみる。