~桜花~



教官室を出た私と色摩くん。



気まずい空気が流れる中で、先に言葉を発したのは色摩くんだった。



「先生は何故あんな事を俺に」



独り言のような気がするけれど、多分私に答えを求めているんだと思う。



「さぁ、何でだろうね」


ちょっと冷たいような感じがしたけど、ごめん、今は優しく出来ない。



気まずいまま、私達はそれぞれの教室
へと向かった。