~桜花~



そう言ってくしゃっと頭を撫でてくれた。



「何年お前のお兄ちゃんをやってると思ってんだ?」



「燐ちゃん」



「心配すんだぞ。俺も、おじさんもおばさんも」



「うん。あのね、燐ちゃん、私」



一人で抱えられない時、どうしていいか分からなくなった時、やっぱり私は燐ちゃんを頼ってしまう。



「あのね、燐ちゃん」



ポツポツと、彼の事を話す私に燐ちゃんはただ黙って耳を傾けてくれた。