~桜花~



「大丈夫か?」

暫くして、燐ちゃんが戻ってきた。
ほら、と差し出されたのは冷たい紙パックのレモンティー。



私が一番好きな飲み物も、燐ちゃんは知っててくれている。


お礼を言って受け取ると、燐ちゃんは私の隣に座った。



「何があった、って聞かない方がいいか?」

「ううん、大丈夫」



笑顔で頭を振って答えると

「無理しなくていい」