横にカエデがいて、ずっと私の様子を見ていたのに。 フワリと浮いた体。 『罪が軽くなるのなら・・・って。罪が軽くなるために動くなんて、最低だな』 「そうかな。人間ってそんなもんじゃない?」 コイツが、私を抱えていたみたいだ。 『病院に行くぞ。おい、車!』 『ツキ、』 「大丈夫。心配しないで」 『・・・。月光で待ってる』 「ん。待ってて」 ガチャ 何処からか、ドタバタする音が聞こえる。