「俺はッ・・・!!」 自分の思いを、伝えようとした時。 ミステリアスな匂いが私を包む。 匂いだけで、分かる。 カエデだ・・・。 でも、もうひとつ匂いがある。 それは・・・ 『おお。修羅場!俺こういう修羅場大好物なんだよね~』 甘い、お互いが反比例している果物のような香り。 私の目を、カエデの手が包む。 後ろから抱きしめられ、もう一方の手で私の冷えた体を包んだ。