「よし、殺るか」 僕の合図で立ち上がり、僕らはキョロキョロしている前嶋に向かってまっすぐ歩いた。 僕は麻酔銃を取り出し、素早く撃つ。 前嶋は僕らの姿を確認したのと同時に意識を失った。 視界にもう一つの麻酔銃が見える。 「え……」 どうやら同じタイミングで火茂瀬も麻酔銃を撃っていたようだ。 「二発は多いだろ」 「いつ起きますかね?」 2人して苦笑いを浮かべるしかなかった。